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やがて、「そんな物」で遊んだ子供達が大きくなりました。 でも「そんな物」から離れなくなっていて、新しい物が売り出されれば、 それを買って遊びたいと思いました。
国には一生懸命に働く人がいなくなり、あっというまに破滅してしまいました。そして、「そんな物」を買ったたくさんの国々も次々に破滅していきました。
「そんな物」を買ってはいけないと、輸入禁止にした国だけが、強くてりっぱな国になりました。
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やがてリュウリュウの会社は、 「そんな物」を作って国を滅ぼした悪い会社と言われ、 自分の国の人からも、他の国の人からも批判されました。
国を破滅させた原因は「そんな物」を買ったからだと、 世界中から訴えられ、会社は倒産してしまいました。
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リュウリュウは、財産も、家族も、信用も失い、一人で寂しく生活していました。
パンパンは、そんな友達の所に、一番先に食べ物を持って行ってあげて、 励ましてあげました。そして、「子供を相手にした商売はもうするな」と忠告してあげました。
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リュウリュウは、これまで「そんな物」を売って、たくさんの子供をだめにしてきました。 だから、これからは「こんな物」を作って、子供達に勉強を教えようと考えました。
パンパンの忠告を全然わかっていませんでした。
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リュウリュウが考えた「こんな物」を使うと、学校の勉強が良くできるようになります。
「こんな物」を使わない子供は、学力差がついて授業ができなくなるため、みんなが買わなければならないようになりました。
「こんな物」はたくさん売れて、お金をドンギャラドンギャラドンギャラギャンと儲けました。
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先生達は、「こんな物」を使うと、子供がだめになると思いました。 でも、リュウリュウの会社はあまりにも大きく有名になってしまったので、誰も、「こんな物を売るのはやめろ!」と言う人はいませんでした。
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何年か経って、学校の先生は仕事をするのが、すっかりいやになってしまいました。 みんなが、「こんな物」で勉強していて、先生が教えることはもう解っているからです。
先生は学校で勉強を教える役目を「こんな物」に取られてしまいました。先生は、ただ給料をもらうために、我慢して学校に行くようになりました。
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「こんな物」を使って勉強した子供達は大人になりました。
でも、みんな「こんな物」のようなものに頼らないと何もできなくなっていたので、国は2回目の破滅をしました。世界中の「こんな物」を買った国々も、2回目の破滅をしました。
そして、「こんな物」を買うなと決めていた国は、 先生から立派な教育を受けて、強い国になりました。
リュウリュウは前と同じように、世界中の人から批判されました。