糖尿病ですぐ頭に浮かぶのは、「ちゃんと治療しないと、インスリン注射、そして人工透析になるよ」というイメージ。

　ネット検索すると、血糖値が高いまま２０年放置すると腎臓は壊れるとある。お父さんもそれが怖い。でも、なぜ腎臓が壊れるのか、お父さんはまだ理解できていない。

　実は、お父さん血液から血糖値を測る物を何も持っていない。うそみたいな本当の話。買おうと思った時もあったけど、やめた。

　自分の体調から判るので、わざわざ血を採取して検査する必要もない。今あるのが尿糖検査紙だけだ。でも全く信じていない。舌より感度が悪いからだ。

　これのおかしいところは、尿を１００倍以上に薄めても同じ色になること。例えば、おわんにおしっこ少々。

水をいっぱい入れます。舌で試すと何の味もしません。３００倍ぐらいに薄まっています。

　ここに試験紙を入れて反応を見ると、濃いオシッコの時と同じような、糖過多の色になります。お父さんは緊急入院すべきでしょうか？

　別の話になりますが、お父さんは不思議に思っていたことがありました。「血とオシッコの甘さは同じなのだろうか？」

　その結果がこれです。左が鼻から出た血（鼻血だよ）で反応させ血を洗ったもの。右はその時のオシッコで反応させ、同じように水で洗ったもの。どうでしょうか？

　血液中の濃度は、おしっこよりずっと糖分が少なく、血には検査紙が濃い青になる成分がないということ。どうやら腎臓は、過剰な糖分を一生懸命尿に排出し、検査紙を青くする成分を血液には残さず、尿に排出している。

　だから、お父さんは、自分の腎臓を信じている。ありがとう。
「もう少し待ってくれ、血糖値を低くして、楽にしてやるから。」